〜 一年の福運を託して 〜

 開運厄除、家内安全、商売繁盛といった庶民の願い事から、天下泰安、五穀豊穰など、国の平安や豊かな実りの祈念まで、春には一年の福運を祈る祈願行事が関西各地の神社やお寺で行われる。自身や世の中の平穏を願いに訪れたい、主要な春の祈願行事を紹介したい。

 

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【大阪】

成田山不動尊(成田山大阪別院明王院)

成田山節分祭

写真提供:成田不動尊

 

 成田山では「世界の願い交通安全」「開運厄除繁栄隆昌」を祈って豆まきを行う。このとき「鬼は外」とは言わずに「福は内」とだけ言うのは、お不動様の慈悲が大きいため、その前では鬼も改心して鬼でなくなるからだとか。有名なのが、境内に全長150mの舞台を設け、中央には日本一の大きさを誇る「千升大福枡」を設置して行う舞台豆まき式。コロナ禍で中止されてきたが、2023年は3年ぶりに復活する予定。

◎2月3日(金) ※詳細はホームページでご確認ください。

▼参拝自由

▼京阪電車「香里園」駅下車徒歩約15分

▼大阪府寝屋川市成田西町10-1

▼072-833-8881

公式ホームページはこちら⇒ 成田山不動尊 

 

 

【奈良】

東大寺二月堂

修二会〈お水取り〉しゅにえ

写真提供:奈良県ビジターズビューロー(撮影:木村昭彦)

 

 春の訪れを知らせる行事としておなじみ。本尊に供えるお香水を汲み上げる行事「お水取り」の名でも親しまれており、行を勤める練行衆の道明かりとして、大松明に火がともされることに由来して「お松明」とも呼ばれる。二月堂の本尊、十一面観音菩薩の宝前で行われる悔過法要として、天平勝宝4年(752年)に始まり、現在まで途切れることなく続いている伝統行事だ。

◎3月1日(水)〜14日(火) ※詳細はホームページでご確認ください。 

▼参拝自由 ※人数制限あり

▼JR・近鉄「奈良」駅より市内循環バス「東大寺大仏殿・春日大社前」下車徒歩約10分

▼奈良市雑司町406-1

▼0742-22-5511

公式ホームページはこちら⇒ 東大寺

 

 

【和歌山】

高野山 高野の火まつり

写真提供:高野町 観光協会

 

 高野山に春を呼ぶ行事として知られ、毎年3月の第1日曜日に開催される。総本山金剛峯寺前駐車場で行われる柴燈大護摩供(さいとうおおごまく)は、修験道独自の護摩儀礼で、駐車場に護摩木などを積み上げ、弓や剣で結界を張り、点火。「招福厄除」を祈念するとともに、「七難即滅」「七福即生」を祈願する。古いお札などのお焚きあげも併せて行われるので、持参するのもいい。

◎3月5日(日) 10:00受付開始、13:00より厳修

▼参拝自由

▼南海高野線「極楽橋」駅下車、南海高野山ケーブルで

 「高野山」駅へ

▼和歌山県伊都郡高野町高野山132(金剛峯寺)

▼0736-56-2616(高野山宿坊協会)

 

 

【京都】

伏見稲荷大社

初午大祭 はつうまたいさい

写真提供:伏見稲荷大社

 2月の初午の日に行われるお祭りで、初午詣は「福もうで」「福まいり」とも呼ばれ、京洛初春第一の祭事とされている。「富の木」ともいわれるご神木の杉は、開運招福のしるしとされ、商売繁昌、家内安全の御符(しるし)として、古くから拝受する風習がある。初午大祭当日、参拝者はこの霊験あらたかな「しるしの杉」を授かり、その年の商売繁昌・家内安全を祈る。

◎2023年は2月5日(日) am8:00〜 ※詳細はホームページでご確認ください。

▼参拝自由(しるしの杉は初穂料1,500円)

▼JR奈良線「稲荷」駅下車すぐ、京阪電車「伏見稲荷」駅下車

 徒歩約5分

▼京都市伏見区深草薮之内町68

▼075-641-7331

公式ホームページはこちら⇒ 伏見稲荷大社

 

※コロナ禍で「お松明」などの拝観が変更・中止の可能性があるため、ホームページでご確認ください。

※各行事とも開催当日は混雑が予想されますので、電車・バスなど公共交通機関をご利用ください。